犬と歩こう in OKINAWA

愛犬と沖縄に37年の過去と現在

老犬介護ハーネス作り、続けてよかった。

このブログでも数回紹介させていただきましたが、「老犬介護kenken」という店名で、老犬goods販売のネットショップをやっています。

掲載無料の通販サイトbaseを利用しているので、宣伝機能がほとんどありません。

唯一有ったbasemagというブログサービスも今年10月で終わりました。

それでもkenkenを見つけて下さるお客様がいらして、ネット上で愛犬と共にお会いすることができました。

今回は、写真もいくつか集まっているので、ご紹介しようと思います。

 

〇カノン 女の子 13歳

後ろ足を中心に弱ってきました。

老犬介護ベストとパンツ、サスペンダーをご購入いただきました。

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まだ歩けるのでベストのみでお散歩しています

 

〇マンテン 男の子 12歳

後ろ足が弱っていました。

犬用車イスを長い散歩用に、少しの移動や介助が必要な時に老犬介護スーツを活用いただきました。

マンテン君はスーツを着ると急に若返って走ったり跳んだりした、とのお便りをいただきました。

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持ち手が短かったようでこの後、持ち手直しとほころびの繕いをしました。

 

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車の中でよろけない様に天井から吊っているさま、こんな使い方もあるんですね

 

〇ラナ 女の子 16歳

老犬になって足が弱っていますが、「介助してお散歩してあげたい」という飼い主さんのご要望から、老犬介護スーツとサスペンダーをご購入いただきました。

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仮縫いを着せてみた様子

 

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mailで何回か打ち合わせをした後、サイズを合わせることが出来ました

 

〇エル オス 
前庭疾患の兆しがあるとのこと。
最初にベストのご注文、その後にパンツとサスペンダーの追加注文をいただきました。

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ラフコリーのエル君は被毛がフサフサ、ハーネスを着ると細いことがわかります

 

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エル君の老犬介護ベスト、横がメッシュで涼しいです
 
〇カイ 男の子 15歳 
認知症があるとのこと。
後ろ足が弱っているので、老犬介護パンツの注文をいただきました。

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カイ君の後ろ足用の介護パンツ、左のバックルはベストとのjoint用です

 

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カイ君の仮縫い試着、重なり部分が全然足りていないのです
 
〇りゅうのすけ 男の子
りゅうのすけ君は老犬介護パンツとサスペンダーが必要なのでした。

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出来上ってから胴回りが大きいことが判明! この後お直しをしました
 
 
〇パル 男の子 16歳
痩せて筋力が減り、歩行もおぼつかなくなってきたので、老犬介護スーツで介助したいとのことでした。

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仮縫い試着で胴周り、足周り、持ち手の長さを見ます

 

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服の上からハーネスを装着

 

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ベストのみでのお散歩をしました
 
〇アイル 女の子 15歳 
肺の手術を乗り越えました。
肺への圧迫が心配なので介護ベストは使わないとのことで、
パンツとサスペンダーのご注文を受けました。
フワフワ毛のサモエドという犬種なので、被毛を押さえながら採寸していただきました。

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老犬介護パンツが後ろにずれそうです

 

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ズレ防止にパンツをサスペンダーで吊っているさま
 
〇ハッピー メス 16歳
アメリカ生まれのハッピーは若いころ、遊び大好きの活動的な娘だったとのこと。
腰が弱っていて立ち上がりに苦労するので、老犬介護スーツが必要なのでした。

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介護ベストは胸当てをすぐに留められる前止め式にしました
 
〇ヤーヤー メス
台湾高山犬mixのヤーヤーは筋力がありそうに見えますが、加齢と共に後ろ足が弱ってきたので老犬介護パンツのご注文です。

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ヤーヤーは大きいので、車イスの乗り降りやちょっとした移動に介護パンツが重宝したそうです
 
〇ドン 男の子 13歳
ドン君は右後ろ足が弱り、ナックリングが始まっていました。
だから、左右の後ろ足の太さに差があります。

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ドン君の仮縫い試着、足周りはどうかな?

 

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ドン君の老犬介護パンツは右足周りを2㎝小さくしました
 
 
〇アビー 男の子 推定13~15歳
肩の辺りにコブがあり、ハーネスの本体やベルトが当たらないかどうか飼い主さんも私も心配でしたが、大丈夫でした。

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胸当てを少し長く、との指示をいただき良い具合になりました

 

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前から見た胸当てがかわいいです。
 

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アビー君の仮縫いの様子、後ろのワンちゃんは同居犬?
 
 
老犬介護ハーネスをご注文してくださった方々、ありがとうございました。
そして、写真を提供してくださった方、大変参考になりました。
 
= kenkenの老犬介護ハーネス =
 
★老犬の体形
犬も年をとると人間と同じように痩せて骨ばってきたり、逆に太ってずん胴体形になったりします。
たとえ同じ犬種であっても1頭1頭は違う体型とサイズです。
 

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黒ラブのバズ君は体重25kg、体形は少しやせ型です。
 
★仮縫い
犬の体形は様々なので、まずは採寸をしてもらっています。
しかし、その採寸も色々な理由で様々なのです。
なので、仮縫いを試着していただいて微調整してから、縫製にかかることにしました。
仮縫いという工程を増やすことと飼い主さんとの細かい打ち合わせをすることで、サイズを合わせることが出来るようになりました。

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愛犬サーフ18歳、老犬介護パンツがオムツを押さえる程度の働きをします
 
 
★仕上がりが遅いという悩み
仮縫いという工程を増やしたので今度は「仕上がりが遅い」という欠点が生まれてしまいました。
オーダーからお渡しまで2~3週間かかります。
今のところ、それが理由でキャンセルということにはなっていませんが、お待たせしてしまい申し訳ないといつも思います。
 

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現在の我が家の愛犬テリーは、若いけど「老け顔」です
頭に載せているのは曲がったキュウリ、こんないたずらにも付き合ってくれます
 
★目標は定番商品
オーダーメイドですと、ピッタリのハーネスを提供できても仕上がりが遅い…という欠点が有るので、これからはすぐに手に入る定番のハーネスも作っていきたいと思っています。
宣言したからには、自分にハッパをかけて頑張っていきたいと思います。
 
 

老犬介護★試行錯誤の日々

我が家の愛犬サーフの介護を終えて数年がたちます。
今、落ち着いて考えてみると、色々工夫したこと・やって良かったこと・やらずに後悔したことなどが思い出されます。
今回は実際の介護の経験を通して分かったことや、調べて「なるほど」と思ったことなどを書いていきたいと思います。

 

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  目次

 

我が家の愛犬が要介護になった原因

サーフの介護の様子は前に3回ほどこのブログで書いてきました。

サーフは実は自然に要介護になったわけではないのです。

高齢(16歳)にもかかわらず、胃捻転の手術を決行したのが体の老化を速めてしまったのだと思っています。

全身麻酔からなかなか醒めなくて、醒めた時には「要介護状態になっていた」というわけです。

その様子は…下記の記事にあります。

 

rouken.hatenablog.com

 

後ろ足の感覚が無くなっても散歩に行く

前回の老犬サーフの記事「老犬介護ハーネスが欠かせない日々」では、腰が落ちてしまいヨチヨチ歩きになっていましたが、その10か月後(17歳)にはそのヨチヨチ歩きもできなくなってしまいました。 

老犬介護ハーネスを着せて歩かせても後ろ足は感覚がほとんど無く、棒を引きずっているように見えます。


老犬の後ろ足が完全に動かなくなった

 

 このようなお散歩でも当犬は嫌がりもせず、無表情です。
しかし、無表情でヘロヘロでも、本犬は外出できて喜んでいるのだと思います。

下の写真は、散歩の帰りは疲れるのでカートに乗っている様子です。

後ろ足はナックルを通り越して内側に曲がったまま棒の様になっていて、感覚がにぶそうです。

これではお散歩と言えないかも知れませんが、やはり外に連れ出せばオシッコ・ウンチもしますし、夜も寝つきが少し良いのです。

それに、こうして庭や外に連れ出さなければ、すぐに「寝たきり状態」になることは必至なのです。

 

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荷物運びの2輪カート。タイヤを大きいのに取り換えている。

▲point①
なるべく寝たきりを避けるため、また、脳に刺激を与える意味でも無理のない範囲で外に連れ出そう。

 

 

水を飲み過ぎる

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水を飲んだら止まらなくなる

 

サーフは18歳を過ぎてから、水をたくさん飲むようになりました。
好きなだけ飲ませて計量してみたら、1回で1000mlも飲んでいたのです。
ですから、1日では2000ml以上は飲んでいたと思います。
犬が多飲多尿になった場合、予想される病気は…
①腎臓病
②糖尿病
③副腎皮質機能亢進症
④子宮蓄膿症(メス) などが考えられ、

危険な場合もあるので、必ず動物病院で見てもらった方が良いそうです。
サーフも診てもらいましたが高齢と言うこともあり、しばらくは様子を見ることになりました。
▲point②
犬が水を飲みすぎるのは、病気が原因の時もあるので、動物病院に行った方が良い。

 

オシッコのお漏らし対策

 サーフは多飲多尿になったので庭でのオシッコが間に合わなくなり、マナーパンツを付けるようになりました。

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老犬介護パンツの中にマナーパンツを付けている

老犬介護パンツの中にマナーパンツと尿取りパットを敷きました。
パットに排尿すると気持ち悪いのか、泣いて知らせるのですぐ取り換えます。
オスなので取り換えは簡単だし、お陰でずっとカブレ知らずでした。
尿取りパットは人間用を使用、割安なのでたくさん使いました。

※女の子の場合は、メス用マナーパンツや生理用パンツというのが売っています。

体の大きさによって、人間の大人用の尿取りパットや生理ナプキンを中に入れます。

老犬介護スーツで最後まで外で排便できた

ウンチの方は頃合いを見計らって庭に連れて行ってさせていましたが、タイミングが合わず何回もチャレンジしなければなりませんでした。
そんな時、ずっと着ている老犬介護スーツがとっても役に立ったのです。
思い立ったらすぐに行けますからね。

老犬介護スーツの販売はコチラ↓

老犬介護kenken  https://kenken1224.thebase.in/

外で排便させるのも手間かかるのですが、オムツに受け止めるよりはずっとマシだと思うのです。
オムツで排便の場合…
①フルオムツやおしりふきを用意する
②お世話しやすいように、常にお尻周りの被毛を短く刈っておく
③時々下半身を洗う
④肌の清浄を心がけ、常に清潔に保つ
などが必要になって来るので、どうしてもお金や手間がかかります。

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フルオムツを付ける練習をしてみた

 

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後ろから見たところ。 介護パンツがオムツの抑えになっている


▲point③
老犬がお漏らしをするようになっても、全面的にオムツに頼らずに外や犬トイレで排泄させてみよう。

オムツを使うようになってからは肌の清浄を心がけ、たまにはオムツを外して蒸れないようにしよう。

 

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マナーパンツを外すと涼しいなぁ

犬の床ずれは1日で皮膚が破れる

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「コレ生きてるの?」と言われるほど激ヤセ。ゴツゴツな箇所が床ずれ要注意。

痩せた老犬は床ずれができ易いです。
骨がゴツゴツしているので、骨と敷物に挟まれた皮膚と皮下組織が圧迫されるからです。

私はサーフの床ずれに気付いてあげられなくて、悪化させてしまいました。
ある日、肩のゴツゴツした所の毛が抜けて赤くなっていたので、明日処置しようと思っていたら、次の朝には2㎝ぐらいの穴が開いてしまったのです。
動物病院で見せたところ、「大きい傷なので縫った方が早いですよ」と言われ、処置してもらいました。
以前、サーフの姉犬にも床ずれを作ってしまい、その時は「肉芽形成の軟膏」をもらいそれで完治しました。

軟膏を塗るうちに4~5日ぐらいでツルンとした肉の盛り上がりが出来てきて傷が乾きました。

また、最近では湿潤療法といって、床ずれの傷を湿らせたまま治していく方法もあり、多くの方が愛犬に試した結果をブログなどにあげています。

この方法は安上がりですが雑菌の心配があるので、細心の注意が必要です。

この3つの治療法では大きな傷は縫った方が治りが早く、小さめの傷なら塗り薬、又は湿潤療法で治すのが良いです。

治るまでは皮膚が薄いので、傷保護のためにパットを当てた方が再発しにくいです。

犬用の床ずれ防止パットやドーナツクッションが販売されていて、動けないワンちゃんにはこれが便利だと思います。

しかし、少しでも動ける場合は、ハーネスに固定できるパットが外れなくて良いです。

毛が生えているため、テープで固定できないですしね。

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 介護ベストの前ベルトに丸いクッションを当てたら、場所がちょうど良かった

 

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 お股には食い込み防止のパットを付けてみた

 

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クッションパットはマジックテープで付けていたが厚くなるので、糸で縫い付けた方が良かった。


▲point④
床ずれは傷が破れるのが早いので、未然に防ぐ対策が必要。

・頻繁に寝返りを打たせる。 

・常に体を調べて、あやしいところにはパットを当てておく。

 

 

最後の海

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壮年期のサーフ

サーフは生後3ヶ月のころ我が家にやってきました。
名前の由来は、surf=波なんです。
飼い主の「一緒に海で遊びたい」との願いが込められているのです。
実際、大きな波が来るとサーフは体を縦にして頭だけ出してスィーと波をかわすのが上手でした。
このように泳ぎは大好きだったので、リハビリも兼ねて最後の海遊びに連れて行きました。
支えてあげれば、まだ動く前足で犬かきするかな?と淡い期待と共に・・・
そしたら、ほんの少し犬かきしてその後はもう全く…
それどころか、横倒しになってゆら~っと浮かんでしまいます。
体温と体力を奪ってしまうので、早々に退散しました。

動けない老犬が泣き叫ぶ

我が家の老犬サーフは、度肝を抜く怖がりでした。
それでも若い頃は笑って済まされていましたが…
寝たきり手前の老犬になると「恐がり」が「分離不安症」に変わっていきました。
家族の誰も見えないと不安のあまり、昼夜を問わず泣き叫んでしまうのです。
「僕を放っておくのかー」と言わんばかりに泣きます。
この悩みは介護老犬をかかえた家庭ではかなり多いようで、ネットの相談コーナーでは深刻な悩みを打ち明ける方をよく見かけます。

調べていくうちに老犬介護の中で一番やっかいな問題だと気がつきました。

老犬が泣く(吠える)原因を考える

あまり動けない要介護の老犬は、暑い・寒い・痛い・お腹空いた・不安・寂しい…などの様々な心身の欲求を満たすことができないため泣くことがあります。

これは「要求吠え」といって、よく観察するとどうして欲しいのかがわかることもあります。

しかし、要求吠えはまだマシなのです。

要求を満たしてあげれば解決することもあるのですから。

一番問題なのは、認知症のせいで理由も泣くことなのです。

理由がなければ解決法が見つかりません。

夜中に泣かれると、自分や家族が眠れなくて疲れるし、ご近所さんに迷惑がかかる…などの心配がつのります。

賢明な飼い主の皆さんが試している対策は…

①まずは、動物病院に相談に行く。

②眠れるサプリ・精神安定剤睡眠薬などを処方してもらう。

③昼間に外に連れ出し、昼夜逆転を直していく。

認知症独特のグルグル回りを好きなだけさせて、ストレス解消させる。

⑤防音ケージを用意して鳴き声が外に聞こえにくくする。

⑥老犬ホームにあずける

などがあります。

②の薬やサプリは効く場合と効かない場合があって、最初の内はとても効くけれど、だんだん効かなくなることも多いようです。

④の防音ケージはかなり高価ですが、飼い主の安眠やご近所への配慮のためには優れモノだと思います。

あっ、今メルカリで調べたらたくさん出品されていました。

改めて、犬の泣き声で悩んでいる方が多いのに気付かされました。

⑤の老犬ホームに預けるは、最後の方の手段です。

「愛犬と別れがたい」「最後まで自分でお世話しないなんてひどい」などの感情がわいてきます。

しかし、最近の老犬ホームは老犬にとって居心地の良い施設となっていて、案外ここで老後を過ごした方が幸せなのかも知れません。

お友達老犬もたくさんいますし、たまには飼い主も会いに来てくれます。

沖縄県内の老犬ホームはまだまだ少ないようですが、必要性から少しずつ増えていくことと思います。

 

 さて、我が家の場合は…

老犬サーフは体もあちこち痛かったと想像されますが、夜泣きの原因として「そばに居て欲しい」気持ちが大きかったと思います。

サーフの夜泣きでうちの家族も次第に疲れてきて、イライラが募りギクシャクしてしまいました。
特に夜中に鳴かれると睡眠不足になってしまいます。
「仕事もあるし、これじゃあダメだ!」と思い、家族交代で添い寝することにしました。

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添い寝したら、夜泣きがマシになった

添い寝してあげてもゴソゴソしたら、寝返り・オムツ交換・寝ながら撫でる、を繰り返しました。
まあ、すぐそばに居るのでお世話はすぐできるし、サーフも心が安定するようです。

この対策で私たちも前よりは眠れるようになりました。

精神安定剤を利用

サーフに添い寝しても鳴いてしまう時の為に、病院から精神安定剤を処方してもらっていました。※薬名は忘れてしまった。

しかしこれには副作用があり、しかも服用を繰り返しているうちに効かなくなってきました。

副作用とは目が落ち窪んで目ヤニだらけになってしまう恐ろしいものです。
服用を止めても目はとうとう治りませんでした。

▲point⑤

薬やサプリはそのワンちゃんに合っているかどうかは未知なので、慎重に服用しよう。

マッサージ

老犬介護していた2年間で後悔していることがあります。

サーフは背骨の湾曲や節々がかなり固かったので、動きが何だかギクシャクしていました。

それは老人(人間)がそうであるように、老犬サーフも体の節々も凝ったり痛かったりしたに違いありません。

人間だったら整形外科や整体などの施設で施術を受けられますが、犬のマッサージを受けれるところはまだまだ少ないです。

だから、せめて飼い主の私たちがマッサージをしてあげれば良かったなと後悔しています。(※マッサージの講習会は沖縄でもあるようです)

あとで知ったのですが、犬への整体やマッサージは安眠につながるらしいのです。

以前、このブログにも登場した「ラー君」は体があちこち痛くて、整体師さん(対人間の)に特別にお願いして施術してもらっていたそうです。

すると、「施術した夜はすっきりしてよく眠れた」と飼い主さんが話していました。

犬にも人間にも整体は効くんだなーと感心しました。

素晴らしい老犬介護をされていたラー君と飼い主さんの記事は↓

 

rouken.hatenablog.com

 

 

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 老犬ラー君が整体を受ける

まとめ

 

最近は昔に比べてワンちゃんも長生きになってきているのは、喜ばしい事です。

しかしその分、要介護になる可能性も高いわけでです。

老犬の三大お困りごと

第1位:夜泣き

第2位:歩けなくなる

第3位:排泄の苦労

 

私は老犬介護を経験する前、愛犬の最後に漠然とした不安を感じていました。

だから「タマ(サーフの姉犬)ちゃん、最後はピンピンコロリでお願い!!」と言い聞かせていました。

そしてそのとおり、タマは18歳でピンピンコロリだったのです。

でもそんなの偶然で、屁のツッパリにもなりませんよ。

弟犬のサーフはお願いしても要介護でしたから。

老犬介護の知識がないまま、うろたえたり試行錯誤したりして乗り越えてきましたが、失敗も数々あり、それ故、愛犬を苦しませてしまったこともあります。

だから、これから犬を飼おうと思っている方には、老犬介護のことを少しでも知っておいて欲しいのです。

老犬介護の知識があれば、愛犬への接し方におのずと余裕が出てくると思うからです。

 

 

超大型犬のオムツカバーを作ってみた

目次

 

超大型犬の事情

愛犬が歳を重ねて歩けなくなってしまうと、オシッコ、ウンチのお世話が大変になってきます。
今回は超大型犬のオムツカバーを製作したお話です。
最近は様々な犬goodsが出回っていて、大型犬までのオムツカバーは使い勝手の良いものが販売されています。

しかし、超大型犬ともなると中々サイズが無いのが現状なのです。

キッカケは老犬介護スーツ

f:id:tamasurf:20201019233118j:plainタオルを持ってお散歩にでかけるところ

 

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名前はラー君と言います。
犬種はニューファンドランド犬のオス、当時12歳。
体重は60kg、胸囲は101㎝、沖縄在住。
大き過ぎてこのサイズのハーネスはとても少ないのです。
なのでkenkenは、特注品として「老犬介護スーツ」をお作りしました。
このころは立ち上がりと庭での排泄は出来ていましたが、お散歩に行くには飼い主のAさんが不安だと言うのです。
なぜなら、途中でラー君がヘタってしまうと帰れなくなるからだそうで… なるほど重くて抱っこも出来ないからだ、と納得しました。
だからこのハーネスを着て、近場でのお散歩は楽しめたそうです。

f:id:tamasurf:20201019233308j:plain友達犬と遊ぶ若い頃のラー君

オムツカバー製作の経緯

1年ぐらい後に様子を見に行ってみると、ラー君は後ろ足が立たなくなっていました。
でも上半身は元気でゴロゴログルグルしながら、少し移動出来ていたのです。
Aさんは普段、お仕事に出かけるのでシッターさんに来てもらっていました。
しかし、都合上どうしても3時間ほどラー君が1人になってしまうのです。

そのころは、オシッコ吸収シートを敷き詰めた上で排尿する、という生活でした。
ある日、その「魔の3時間」にラー君はオシッコをいっぱいして、冷たくなった吸収シートの上でブルブル震えていたのだそうです。

 「これは大変!」ということで、kenkenにオムツカバーの製作を依頼してきた、という訳なんです。

暑い沖縄だけれども… 寒さに強いニューファンだけれども…

濡れたものの上で動かないでいるとさすがに冷えてしまうのですね。

 

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この日は大好きな海でリハビリ。歩けなくても楽しいことがいっぱい。

オムツカバーの形と目的

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◎形
オス用のマナーベルトに股当てが付いたフンドシのような形になっていて、下にズレない様に柔らかいエプロンが付いています。
◎目的
中に吸収シートやフルの紙おむつをはいて、絶対にずれない・漏れない様に固定するものです。
※オシッコ漏れの為だけのオムツカバーです。

材料

〇不要なトレーナー

(素材は水をあまり吸わないアクリル100%が最適。サイズはメンズのLL)
〇不要なTシャツ
(素材は滑りが良いポリエステル100%が良い。サイズはメンズL以上)

〇マジックテープ

(百均のものでOK)

サイズを測る

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測る場所は2ヶ所のみです。

裁ち方

①ベルト部分

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★トレーナーで胴回りベルトと股周りベルトの2枚を作ります。
 良く伸びる横位置で裁ちます。

★2個のベルトはそれぞれ1枚では薄いので、2枚仕立てにします。

★胴回りベルトの幅と長さ

・「チンチンがかくれて、内股が擦れないぐらいの幅」にします。

・長さは伸びて留まるように作るので、測った胴回りより短くします。

・伸びの度合いは、苦しくない程度に締めるぐらいです。

 

★股周りベルトの幅と長さ

・幅は足を動かせる程度のなるべく幅広にします。

 ※オムツや吸収シートがはみ出ても良いのです。

 

②エプロン部分

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Tシャツの袖・縫い目を切り捨てて、前身ごろと後ろ身頃を切り離してから、上図のように裁ちます。

縫い方

①ベルト部分

・2枚重ねに裁ったベルトの周囲の処理は、ニット用テープで包む・ジグザグミシン・手縫いでかがる、などがあります。

袋状にして表に返すのも有りです。今回はこの方法で作りました。

ニットなので、少々伸ばし気味に縫います。

・出来上がったベルト部分(水色)の2枚を下図のようにT字形に縫い合わせます。

・愛犬に着せてマジックテープの場所と長さを決めます。

 ※シッポ穴は、まだ開けません。

 

 

②エプロン部分

こちらは、ほつれないのですがクルクルと巻いてしまうので、1回折って縫っておきます。

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 ③上下をつなぐ

・上図のようにベルト部分とエプロンをつなげます。

 

④しっぽ穴を開ける

・最後に着せてみてシッポ穴の位置に印を付けてから、穴を開けます。

・しっぽ穴の処理

 

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・シッポの穴の大きさは、シッポとお尻の穴が出るくらいの大きさ、縦長の形です。

・シッポ穴は伸びない為とほつれ止めにトレーナーのリブ編みの部分を使います。

・リブ編みの生地は輪っかに縫ってから半分に折りシッポ穴を包んで縫います。

※ニットテープで包んでも良いです。

※難しいなら、手縫いでかがります。

着せてみた

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まだ吸収シートはつけていないので、すっきりスリム

 

オムツカバーの別バージョン

f:id:tamasurf:20201016231641j:plainシッポの穴の位置が難しい場合はコレ

 

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しっぽ穴の無い後ろクロススタイル

 

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背中側

 

f:id:tamasurf:20201018173008j:plain別バージョンのオムツカバーは、二股に分かれたベルトを背中にまわし、シッポの上でクロスして、胴回りベルトにマジックテープで留めます。

今回のベルト部分の布端処理は、ニット用テープでくるみました。

シッポ穴が無いので少し自由が効きますが、クロスして留める部分が厚ぼったくなります。

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ニット用テープは高いけれども便利!

吸収シートを入れてお留守番スタンバイ

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ひとりでお留守番の時のスタイル

「えっ、こんなに入れるの」と言うぐらいオシッコ吸収シートを入れています。

オシッコの量が相当多いので“念のため”と言うことなのでしょう。

製作後の感想 

このオムツカバー、不格好ですけれどお役に立てたそうですよ。

この後、似たようなものを合計2枚、製作依頼されました。

パンツ型のオムツカバーも考えたのですが、内股が擦れやすいのと大きい犬には履かせにくいので止めました。

このフンドシスタイルですと足の動きが自由で暴れても擦れることは少ないし、着せやすいです。

サスペンダー代わりのエプロンはポリエステルが薄く伸びて柔らかく、体になじみます。

今回はオシッコの量が多い超大型犬のオムツカバー製作の話でしたが、大型犬~小型犬でも応用できると思います。

案外、着やすいフンドシ型のオムツカバー、不用品で出来るのでお勧めです。

注意点は、カブレに気を付けることです。

長時間付けさせないこと、外した後は体を拭いてあげましょう。

なお、このオムツカバーは老犬介護kenkenで販売しておりません。

★老犬介護スーツの販売はコチラ↓
「老犬介護kenken」→  https://kenken1224.thebase.in

 

 

老犬介護ハーネスが欠かせない日々

  目次

 

寄る年波には勝てず

 

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持ち上げてもらうのを待つサーフ 17歳オス

前回は老犬介護パンツでサーフの歩行を助けたお話でした。

それからおよそ半年後、必要性から老犬介護スーツも3着に増えました。

お散歩で足腰を鍛えていたつもりでしたが、やはり寄る年波には勝てずサーフの筋力は更に弱っていくのでした。

 

激ヤセのため、ハーネスもブカブカになった

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体重max30kg→17kgに・・・ 特に足腰が痩せてしまった。

 

しかしです。こんな状態でもサーフは歩くのが大好きで、ハーネスで腰を持ち上げると嬉しそうに歩き回るのです。

この頃は毎週土日は車で少し遠くへ行き、少し長めのお散歩をしていた

 

痴呆症が始まってから表情に乏しいサーフなのですが、広々したところに行くと明らかに喜んでいるのが分かります。

しかし、においを嗅ぐこともなく、ほとんど徘徊に近い歩きです。

一時は収まっていた痴呆症の特徴であるグルグル回りがまた始まりました。

飼い主が老犬介護ベストの持ち手で方向転換したり、体を添わせてサーフを押しながら軌道修正します。

 

ひとりでオシッコもできる

以下の動画はサーフの放尿シーンありなので、見たくない方はとばしてください。

腰を上げられなくなってヨチヨチ歩き、そして座ったら立ち上がれない

 

老犬介護パンツで後ろ足と腰を持ち上げて介助する場面と、1人で歩く場面を比較するため、この動画を撮りました。

老犬介護パンツで持ち上げないと腰が下がり、ヨチヨチ歩きになってしまいます。

へたり込むと「早く腰を持ち上げてちょうだい」という表情を見せます。

あっ、それと「1人でオシッコが出来る」と言いましたが、本当はオシッコ中も持ち上げた方が足腰への負担は少ないです。

それから、ウンチの時は更にキツイ姿勢なので、言うまでもなく持ち上げてやった方が安全です。

排泄物を踏んでしまわないためにもね。

老犬介護ハーネスが欠かせない毎日

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庭に出てルーティーンの日光浴。半日蔭なのは歳のせい?

 

この頃、朝晩は近くの公園にお散歩、庭に出るのは1日5回ぐらいで、あとはお部屋で過ごしていました。

2番目の動画の一番最後、家に上がる時に両方のハーネスを持って介助しているシーンがちょっとだけあります。

家と庭の段差が大きいのですが、スロープを付けないでいられたのは、

老犬介護スーツのお陰だと思っています。

 ご飯の時間

奇妙な食事スタイル①
 
サーフの食卓は小さい時から階段の1段目でした。
立って食べられなくなってから、小学校低学年用のイスに座って食べていました。
後ろ足の位置が安定するみたいなんです。
しかしこの後、お尻がずり落ちるようになってしまいました。
 
奇妙な食事スタイル②
 
前にずり落ちるようになったので、椅子の背とパンツの持ち手をゴム紐とフックで
繋いであげました。↑見えにくいですが、ずり落ち防止になっています。
この方法だと付きっ切りで食べさせなくてよいので助かりました。
 

老犬介護ハーネスを2人で持つ

 
長散歩の時、海が見える場所に行きたいので駐車場から少し歩きます。
サーフの歩みがゆっくりなので、2人で歩かせてみました。
すると、とても安定して歩きやすいことがわかりました。
この場合、人間は愛犬の左右に立って、前、又は後ろの持ち手を持ちます。
前の方が断然重いので、力のある人が前担当です。
サーフは筋力低下でヘロヘロなので、体重の半分くらいは飼い主が負担するのです。
道行く人から「大変だね、頑張って」などと声をかけられ、励まされます。
 

ラクで楽しい「老犬介護生活」

老犬サーフの要介護度が「もう1段階上がったなあ」と感じたころ、「どうすれば愛犬も飼い主もラクに楽しくに過ごせるだろう」と模索していました。
なかなか難しいことなので、とにかく体と脳に刺激を与えるために外へ連れ出そうとした日々です。
それが「寝たきり」にならないためには一番良いと信じていました。
そのために、老犬介護スーツが必要不可欠なものになったのです。
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「老犬介護kenken」→  https://kenken1224.thebase.in

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